· 

めまいには・・・。

めまいを引き起こすのは代表的な耳の病気です。

 

良性発作性頭位めまい症は、

じっとしているときはめまいが起こらないのですが、

頭を動かして、

決まった頭の位置でめまいが起こるのが特徴のようです。

 

寝返りをしたときや朝起きたとき、

目薬を差そうと上を向いたときや

料理をしようとして下を向いたとき

などに起こることがあります。

 

症状として、

目が回るような回転性の激しいめまいが多く、

平衡感覚が失われてよろめくような感じの場合もあります。

そのため、回転性のめまいでは吐き気やおう吐を伴うことも・・。

ただし、メニエール病のように

耳鳴りや難聴などの症状は起こりません。

数秒から23程度で治まり、

めまい発作を何度も繰り返すのが特徴です。

 

めまいが起こる原因は、

三半規管の中にたまった「耳石」(カルシウムの小さな粒)です。

内耳には、

三半規管の根元あたりに

重力や体の方向を感知する「耳石器」という器官があります。

この中の、耳石と呼ばれる石のようなもので、

それが剥がれて、

三半規管に入り込むことで発症します。

 

上を向いたときなど、

耳石が三半規管を満たしている内リンパ液が動き、

ゼラチン状のクプラという神経の一部が

その動きを感じ取ってめまいが起きます。

 

めまいは、

耳石が動いているときだけ起きるので、

短時間で治まります。
音を聞く働きをしている蝸牛には障害が起きないので、

難聴や耳鳴りといった聴覚のトラブルはありません。

 

耳石がどうして剥がれてしまうのかは、

スポーツなどで頭を強く打った際に

耳石が剥がれやすくなることが挙げられ、

耳石はカルシウムの小さな粒であるため、

カルシウムの代謝障害によって剥がれやすくなります。

そのため骨粗しょう症も

良性発作性頭位めまい症の原因となります。

 

そして、6070代の女性に多いという特徴があるため、

加齢や女性ホルモンとの関係が考えられています。

閉経すると、

女性ホルモンの分泌が低下してカルシウムの代謝に影響し、

耳石がはがれやすくなるのではないかとも言われています。


中高年の方の場合は、

めまいの症状がなくても

耳石が剥がれて溜まっている可能性があります。

耳石は一つ一つは小さな粒ですが、

剥がれた耳石の量が増えてひとつの塊になると

めまいなどの症状を引き起こしやすくなります。

 

剥がれている量が多くなることで

問題が出てくるとも言われています。