脳ヘルニアってどうなるの?(゚Д゚)
目に瞳孔異常の初期症状がみられたら、
治療は一刻を争うと言われています。
頭蓋はかたい頭蓋骨でおおわれているため、
頭蓋内の容積はかぎられています。
そのため、
脳組織や髄液などが増大したり、
脳腫瘍や血腫などの占拠物が発生したりすると、
脳の中の圧が高くなってきます。
この状態を頭蓋内圧亢進といいます。
脳には代償機能が備わっているので、
頭蓋内の圧を高くする原因が加わっても、
初めのうちは、
圧が高くならないように、
食い止めることができます。
しかし、
いったん代償機能がくずれると、
頭蓋内の内容物のわずかな増大にも耐えきれなくなり、
圧が高くなってきます。
頭蓋内の圧が非常に高くなると、
圧に押されて
脳の組織の一部が正常な位置からはみ出してしまい、
周囲の脳組織を圧迫するようになります。
このような状態を脳ヘルニアといいます。
脳にこのような変化がおこると、
頭蓋内圧がますます高くなり、
脳に加わる障害も
さらにひどくなるという悪循環が生じ、
脳のはたらきが低下して生命が危険になってきます。
原因に対する治療が優先され、
血腫があれば開頭血腫除去術が行われます。
脳ヘルニアが進行し、
脳幹の機能が失われた場合は(たとえば呼吸停止)、
手術の危険が高く、
開頭手術を行えないこともあります。
血腫がないか少量の場合は手術の効果が低いため、
薬物療法が選択されることが多く、
頭蓋内圧亢進に対する脳圧降下薬(グリセオールやマンニトール)
の点滴注射が行われるという。
頭蓋内圧亢進に対する特殊な治療法には
バルビツレート療法や低体温療法がありますが、
副作用も大きいため適応は慎重に判断されます。
頭蓋骨を外す外減圧術が行われることもあるようで・・・。
予後は原因によりますが、
一般的には症状の進行程度と、
症状出現からの時間経過に比例して悪くなると言われています。
頭蓋内圧が高くなる原因には、いろいろなものがあるようです。
①正常ではない占拠物(脳腫瘍、頭蓋内血腫)の発生。
②頭蓋内の病変にともなう脳の容積の増大(脳浮腫)。
③脳脊髄液の通過障害による頭蓋内の髄液の増大(水頭症)。
④脳の循環障害(とくに静脈系が閉塞する静脈洞血栓症)。
⑤頭蓋の病的な狭小(狭頭症、外傷による頭蓋骨の巨大陥没骨折)。
◎ 急性のものは生命にかかわるようです。
頭蓋内圧亢進の症状は、
短時間のうちに急速に現われてくる場合を急性症状と、
長い時間をかけて徐々に現われてくる場合の慢性症状とがあります。
▲急性症状として、
見た目にわかる症状としては、
意識障害、
瞳孔不同(片側の瞳孔が開きっ放しになる)、
からだの片側のまひ、
除脳硬直(手足が突っ張ったままになる)、
呼吸困難などがあるようで・・・。
検査を行なうと、
対光反射の減弱や消失(光を直接、目に当てても瞳孔が縮まない)、
脈圧の増大、
脈拍数の減少、
血圧の上昇、腱反射の異常などがみられます。
たいていは側頭葉の内側にある鉤部が
天幕切痕部から下方へ入りこんで、
中脳や動眼神経を障害したためにおこる症状です。
放置すると、
脳幹に元へはもどらない障害が生じ、
生命が危険になります。
▲慢性症状として、
頭痛と嘔吐がおもな症状です。
早朝におこる頭痛と、
噴水のように吐くことが特徴的のようです。
長い期間、
頭蓋内圧亢進が続くと、
眼底検査でうっ血乳頭がみられるという。
また、
物が二重に見える複視がおこることもありますし、
検査を行なうと、
眼球が外側のほうへは動かない外転神経まひがみられるという。
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