片頭痛にはどんな兆候がおきてくるの・・・?
片頭痛は、
こめかみから目にかけて、
片側を中心に、
時には両側や後頭部までも脈打つように起こる頭痛のことです。
片頭痛が起こるきっかけは、
ストレス、
ストレスからの解放、
寝過ぎや寝不足、
女性ホルモンの変化(月経周期)、
天候や気圧の変化、
空腹、
肩こり、
アルコールなど、
さまざまなようです。
片頭痛の特徴にはこのようなのがあります。
▲肉親に同じような頭痛を持つ人がいることが多い。
▲10~20歳代で発症する人が多い。
▲月に平均2~6回の頭痛発作が起こるが、発作が過ぎれば体調に問題はない。
▲6割の人は頭の片側に痛みが起こる。
▲脈打つような痛みであることが多い。
▲動くと痛みが増す、またはじっとしているほうが楽。
▲痛みがひどい時には、吐き気やおう吐につながることがある。
▲頭痛の時、光や音をわずらわしく感じることが多い。
▲仕事や家事に支障をきたすほど強い痛みが起こることがある。
▲頭痛の前に、生あくびや首すじの張り、空腹感などの予兆をともなうことが多い。
▲1~2割の人は、頭痛の前に、目の前にギザギザした光(閃輝暗点)が見えるなどの前兆をともなう。
片頭痛のメカニズムは、まだ完全には解明されていないようです。
以前は脳の血管が収縮して前兆が起こり、その後、
血管が拡張して頭痛が起こると考えられていたようです。
しかし、
最近では脳そのものに何らかの原因があるという中枢起源説や、
脳血管や三叉神経終末に原因が見られるとする三叉神経血管説があるようです。
また片頭痛は肉親に同じような頭痛を持つ人が多いため、
遺伝的な要素があると考えられてもいるようです。
中枢起源説
脳に片頭痛を起こす発生器のような場所があり、そこが刺激されると前兆や頭痛が起こるという考え方。
三叉神経神経血管説
何らかのきっかけで三叉神経が刺激され、
その末端から炎症を起こす物質(サブスタンスPやカルシトニン遺伝子関連ペプチド)などが出ることによって
脳硬膜の血管のまわりに炎症が起こり、その刺激によって片頭痛の痛みが起こるという考え方。
対処には・・・?
暗い、静かな場所で横になる。
片頭痛は、光のまぶしさや音によって痛みが増すことがあります。
また、動くと痛みが増すので、光や音を防いで安静に過ごしましょう。
冷やしたり押さえたりする。
痛いところを冷やしたり、圧迫したりすることで
周辺の血管が収縮するため、痛みがやわらぎます。
睡眠をとる。
片頭痛は眠ることで改善します。
仕事中に痛みが起こった場合も、
可能なら仕事を中断して仮眠をとりましょう。
カフェインの入ったものを飲む。
カフェインには血管を収縮させる働きがあるため、
痛み始めにコーヒーや緑茶などの
カフェインを含む飲み物を飲むと痛みが和らぐことがあります。
鎮痛薬を服用する。
鎮痛薬は、痛みのもととなるプロスタグランジンの産出を抑え、
頭痛を緩和する働きがあります。
痛みがひどくなる前に、早めに鎮痛薬を服用するのも一つの方法です。
ただし、月に10日以上、鎮痛薬を服用するのは注意が必要です。
このような状態が3ヵ月以上続くと、
鎮痛薬の飲み過ぎにより、
かえって頭痛が増えたり、新たな頭痛が起こったりする場合があります。
月に15日以上頭痛があり、月に10日以上、鎮痛薬を服用している状態を・・・薬
剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)といいます。
薬剤の使用過多による頭痛は片頭痛、緊張型頭痛など、
一次性頭痛を持つ人が鎮痛薬などを使いすぎることにより起こる頭痛です。
例えば関節リウマチの患者さんが毎日鎮痛薬を服用しても
「薬剤の使用過多による頭痛」は起こらないともいわれているようです。
片頭痛や緊張型頭痛を持つ人は十分な注意が必要です。
鎮痛薬を飲み過ぎている人は是非、頭痛専門医を受診してください。