桜が咲いているころにふく風は

情景を浮かび上げて吹く風にもいろいろな名前が・・・。　　　　

 

桜舞う美しい景色を作る風には花風や花嵐が・・・。　　　

 

春に吹く風は春風には、春に吹く穏やかな風、

東または南から吹く暖かく穏やかな風という意味があります。

また、

東風（こち）という風の名前も、東から吹く春風のひとつです。

 

一方、

春の嵐とも言われる春一番は、突風など強い風を表しています。

春一番と呼ばれる風は、

地域ごとに細かな条件が異なるようです。

例として東京では

立春から春分までの期間、日本海に低気圧がある、

関東地方に強い南風が吹き、気温が上がることです。

最大風速が8.0m以上、

風向きが西南西〜南〜東南東、

前日よりも気温が高いなどと気象庁が発表しています。

北海道へと進んでいる満開の桜の時期に吹く風を

花風、花を散らす風を表現しています。

桜や花を散り乱すほどの強い風は花嵐と言うように、

風が舞う桜の美しさは心を豊かにしてくれますね。　　　　　　

 

薫風は初夏の新緑の間を吹き抜ける心地よい南風の名前。

黒南風（くろはえ）は梅雨入りの時期に吹く風、

空が暗雲に覆われる頃に柔らかく吹く南風の名前です。

 

梅雨明け6月末頃に吹く風の名前は白南風（しろはえ）。

梅雨があけ、空に白い巻雲がかかる様子を表しているのだとか。

 

熱風は夏に吹く熱を持った風を言い、

温風は晩夏に吹く暖かい風、

涼風は秋の気配を感じる晩夏に吹く風。

 

そして、

秋に吹く風で金風（きんぷう）というものがあり、

五行思想で秋は金に当たることから、その名前がついたとか・・・。

日本は米所でもあり、

黄金の稲穂が実る秋の風の名前としてもぴったりですね。

 

風の名前にはまだまだあります。

また風は自然だけでなく、

風習や習わし、

肌身に感じられる人々や世間、

人生を表すなど、

日本語の奥深さを感じる言葉の一つでもあるのです。

 

さて、心地よい春がやってきて

桜前線が北海道へ向かい、

新たな一歩を踏み出す方には、

追い風が吹きますように・・・。

 

 

 

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